冬になると夏に比べて水分補給をしようという意識が少なくなりますよね。汗をかいている実感も喉の渇きもそれほど感じないし、夏はテレビで毎日、「熱中症予防に水分補給を！」と言っていたのが熱中症の危険がなくなると同時に全くなくなるし、水を飲みたいと思うことが断然少なくなるので仕方ない事ですね。だからこそ、意識した水分補給がとても大事な時期なのです。私たちが感じていなくても、体は水分をとても必要としています。発汗も気づかないだけでもちろんしていますし、大量の水分が尿、便で排泄されます。空気の乾燥のせいで、皮膚からの水分の蒸発もあり、呼吸をしていても水分はなくなっています。皮膚の乾燥には敏感でも体内の水分不足は実感しづらいのがツライところです。 体の６０～７０％位を占めている水分が少なくなると、いろいろな体の不調も起こります。代謝低下、頭痛、便秘、だるさ、脳の働きの低下、風邪やインフルエンザにかかりやすく治りにくい、etc.　また、冬は血管が収縮して血圧が高くなる季節なので、命に関わる心筋梗塞、脳内出血なども起こりやすいので要注意です。それは冷えにもよりますが、血液が水分不足で濃くなってくる事も原因にあります。血液をドロドロにせず血流を良くするためには、こまめな水分補給が必須となります。肌や喉の為に加湿器をすることも大事ですが、それにより安心せずに体の内側が十分な水分を必要としている事を忘れずに、一度のがぶ飲みではなく、一日を通してのこまめな水分補給をなさるようにして下さい。 たまに、ムクミを気にして水分をとることに抵抗を示す方がいらっしゃいますが、ムクミの原因は一般的には、水分をとるからではなく、水分不足も一因となる血流の悪さや運動不足によるもの、塩分の摂りすぎにあります。水分をきちんと摂り、ウォーキングやストレッチなど、適度な運動をして代謝を上げる事で、ムクミも余分な脂肪も追い出しやすくなります。 カフェインの多いコーヒー、緑茶、紅茶は利尿効果で水分が出やすいので、好きな方は飲み過ぎないように気を付けて頂き、水を基本とした水分補給をしっかりする事が必要です。また、お酒も利尿効果があるので（特にビール）ほどほどにし、前後などで水もとるようにすると良いと思います。 寝る前、起床時、入浴前後には、常温から白湯位の水を１杯（１５０～２００ml位）飲み、他、生活状態に応じて、必要な水分補給を心がけて頂きたいと思います。自分が感じていなくても、喉が渇いていなくても、体は水をほしがっているのです。 体を潤わせておくことは、健康と若さと、そして美しさの基本なのですから、意識した水分補給を忘れずに、この冬を過ごして頂きたいと思います。